野菜セットとはなにか
有機農業や自然栽培では、野菜をセットで販売している農家が結構いて、一般的な農法で作られている農家では、野菜セットを組んでいる農家はあまりないです。
てのたのも野菜セットでの販売もしていますので、解説とその魅力をここではお伝えしようと思います。
日本での有機農業の歴史的背景
日本では戦後までは、農薬や化学肥料が少なく、ほとんどが有機農業でしたが、昭和30から40年代にかけての高度成長期にほぼ衰退していきました。
同時期に、アレルギーなどで野菜その他を食べられない子たちが出てきました。親たちは子が農薬や化学肥料を使っている野菜を食べられないのだと思い、それらを使わない野菜を作ってくれる農家を探します。
その要望に応えた1件の農家が、その家庭の野菜を支えるといった事から、いつも多種類の野菜が食卓にのぼるように栽培したのが、野菜セットのはじまりと、有機農業の復活となります。
農家側の事情
農家側は食卓にできるだけ、多くの種類の野菜が並ぶように栽培を工夫していくことになります。
農薬を使わない栽培は、いかに病気や草に負けないように野菜を作るかということになります。
例えば、トマトだけを何年も作り続けると、トマトを好む害虫や病気が増えていきます。多品目栽培ですとそのような連作障害を回避しやすくなります。
例えば、小松菜を夏に作ると、すぐ虫に食べられてしまいますので、夏にはつくりません。そのため夏の野菜セットには、小松菜が入らず、トマトやナス、モロヘイヤといったもので楽しんでもらうことになります。農家からすると、それぞれの野菜を作りやすい時期に収穫したものを旬と呼びます。
野菜セットのたのしみ
てのたのの野菜セットは年中通して、トマトやブロッコリーがあるわけでないので不便かもしれません。しかし、昔から人々が楽しんできた、野菜との付き合い方なので、難しいことはありません。
てのたのでは、いわゆるスーパーに売っているサイズの人参は主には冬に少しだけ初夏に登場します。ただ、うちの人参はまず葉人参からはじまり、そのままポリっとサラダで楽しめるフィンガー人参、一般的なサイズの人参、最後にはハーブ・スパイスとして花や種を楽しむことができます。
一時期にたくさん採れる、ハラペーニョなどは酢漬けにして調味料や保存食として、長い間食卓を楽しませてくれます。
まだまだあるたくさんの楽しみは、またおいおい伝えていきます。